主人公の沖島は日系三世で、ホノルルの探偵社に勤める調査員です。夏の休暇を終え戻ってきたばかりの彼は、ラハイナに住む日系の老人から、11年前、日本留学中に事故で亡くなった彼の愛娘・シャロンの当時の生活についての調査を依頼されます。預かった書類を元に、沖島はホノルル、そして東京で当時のクラスメートや車の持ち主などを訪ね歩き、真相を探っていきます。そこに見えてきた真実とは……。

『推理』一九七二年十一・十二月合併号