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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

作家のすべて教えます 1

 連載でなにか書いてくださいという依頼を、僕が本誌編集部から最初に受けたのは、昨年の春先だったと思う。夏までは時間がとれないので夏以後に相談しましょう、という葉書を書き送ってそのまますっかり忘れていた僕のところへ、まさに夏のある日、彼は電話をかけてくれた。
 僕は彼と会い、今年の春先までのあいだに何度か、打ち合わせを重ねた。なにについて書くともっともいいか、ああでもないこうでもないと、僕は彼を相手に思案した。
 本の情報誌だから本について書くといい、という基本線に沿って考えていくのだが、なかなかいいアイディアが…

『月刊オーパス』一九九三年五月号

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